金利

名目金利と実質金利

名目金利とは、通常我々がよく耳にする公定歩合や預貯金、あるいは国債などの金利を指します。これに対して、実質金利とは、名目金利からインフレ率(物価上昇率)を差し引いた金利を指します。

いくら名目上の金利が高くても、物価上昇率が高ければ、その分だけ貨幣価値が目減りするので、その目減り分を名目金利から差し引いたものが実質金利というわけです。

インフレ率

つまり、名目金利が10%でも、インフレ率が7%なら、実質金利は3%となります。インフレ率が12%なら実質金利はマイナス2%となりますので、預貯金などをしていればお金が目減りして損を被るということになります。

逆に、名目金利が1%でもインフレ率がマイナス2%なら、実質金利は3%ということになり、金利引き下げの余地があるということになります。

ただ、この理屈を使えばインフレ率がマイナス5%の場合、預貯金の金利がマイナス2%でも、実質金利は3%となり、マイナス金利でもよいということになってしまいます。お金を融資して、逆に利息を取られたのでは誰も融資をしなくなってしまいます。

金融政策と実質金利

また、以前の日本でも1970年代に年率15%を超えるインフレが発生したことがあります。その時の公定歩合は高い時でも9%に過ぎませんでした。実質金利をもとに金融政策を進めるのであれば、日本銀行は公定歩合を15%、20%を超える水準まで引き上げなければならないことになります。

以上のように、実質金利で日本銀行の金融政策を論じるのは、かなり無理があると言わざるを得ません。実質金利は巨額の資金を運用する機関投資家などが、どんな投資対象に資金をシフトするかという判断材料として使用すべきもので、実質金利を日本銀行の金融政策の指標とするのは、誤りです。

ましてや、インフレの際に実質金利を無視しておきながら、低金利時代にのみ実質金利を持ちだして、異常な超低金利政策を正当化するのは、あきらかに正当な政策とは言えないでしょう。

サイト運営

連絡先